学ぼう!里山の守り方!ー中級者プログラムー【2022年6月19日実施 / 海道緑地保全地域 / 萌芽更新 / 森づくり / 緑地/ 保全活動 / 藪刈り / 東京 / ボランティア】
本日は、緑地保全ボランティア経験者が対象の「中級者プログラム」の開催です!
活動場所は、武蔵村山市の住宅地に隣接している海道緑地保全地域です。前日の夜に降った雨が嘘だったようなお天気♪保全地域の管理方法や将来計画等、少しディープな内容について学んでいきましょう!
開会式後、海道緑地保全地域でのボランティア経験がある方と、無い方に分かれ、経験者は早速藪刈りスタート!
海道緑地保全地域が初めての方は、海道でボランティアをしているNPO法人樹木・環境ネットワーク協会の方から当保全地域の説明を受けます。
リーダーは保全地域に指定された当時から活動されているため、活動当初と現在の比較を用いた説明が大変分かりやすかったです♪
地域内には、萌芽更新をしているエリアや、保全地域に指定された当初、生えていた木を伐採し、どんぐりから木を育てているエリアなど、エリアによって特色がありました。
萌芽更新とは、樹木を伐採し、残った切り株から出た新しい芽を育てることにより、世代交代させ、林を若返らせる取組みです。萌芽更新にも適した木があり、老木は萌芽更新に向いていない(切り株から新しく芽吹かせるだけの体力がない)そうです。計画的に林を更新することが大事なんですね♪
(根元が見えず分かりにくいですが、2本に分かれて株立ちしているのが萌芽更新した木の目印です。)
また、萌芽更新をすることで、林床に日差しが届き、光を必要とする動植物の生育を助け、生物の多様性にも繋がります。木の伐採は大変ですが、とても大事な作業です!
ちなみに、海道緑地保全地域には、手を入れているエリアと、手を入れていないエリアがあります。敢えて手を入れないことで、人の手が入らないとどういう環境になるのかを対比できるようになっています。
(どんぐりから育てたエリア)
(敢えて手を入れていないエリア)
確かに写真で見比べると、手を入れている方は明るく、手を入れていない方は全体的にうっそうとしており、全く違うことが見て取れます。
保全地域を巡った後は、本日の活動のメインである藪刈りのスタートです!
藪刈りは地味な作業ですが、萌芽更新と同じくらい大切です。萌芽更新により上からの日差しが届いても、下が笹等でうっそうとしていては、日差しが地面まで届かず、動植物の生育を妨げてしまいます。萌芽更新と藪刈りをセットで行うことで効果が出るんですね♪
ただし、藪に営巣する鳥など、藪を必要とする生物もいますので、適度に残しつつ作業を行う必要があります。また、人が通る道と林の境界線も少し藪を残すことで、林に無暗に人が立ち入り、環境を荒らすことを防ぐこともできます。
単に伐採すればいい訳ではなく、多様性に配慮した環境づくりも念頭に置く必要があり、奥が深いですね。
どこから手を付ければいいのか分らない状態でしたが、流石中級者!お互い声を掛け合いながらテキパキと藪を払っていきます。
棘が生えている木もあるため、ブルーシートでまとめて指定の場所に運びます。怪我には注意してくださいね!
作業が進み、奥で作業している人が見える位すっきりしてきました!
休憩を挟みつつ約2時間であっという間に綺麗になりました!
昨日降った雨の影響か、藪のあたりは広場に比べてジメジメしていましたが、藪刈りにより風が通るようになったことで、上からの麗らかな日差しと相まってすっかり爽やかな場所に変わりました♪皆さん、綺麗になった場所を見て達成感を味わっていました♪
(作業前)
(作業後)
写真で比べると、適度に藪が残りつつ、明るい林床になったことがよくわかりますね!自分たちで藪を刈ったことにより、どのような影響があるのか、是非また足を運んでご確認いただければ幸いです♪
また、今回ご指導いただいたNPO法人樹木・環境ネットワーク協会では、定期的に保全地域で活動を行っています。HPもありますので、是非チェックしてみてください!
(HPはこちら! https://www.shu.or.jp/)