本文へ

東京の自然にタッチ 里山へGO! ログイン

活動レポートREPORT

多様な生きものが棲める里山をつくろう!―中級者プログラム―【2023年9月16日実施 / 八王子長房緑地保全地域 / 自然観察 / 下草刈り / ナラ枯れ / 植生管理 / ボランティア】

本日は、八王子長房緑地保全地域で緑地保全ボランティアの経験者向けに「中級者プログラム」を開催しました!

この地域は、八王子市の中央に位置し、コナラやクヌギを主体とした樹林地の中に竹林や希少な植物などの多様な環境が残っている事が特徴です。
本日の活動を通して、保全地域の管理方法や将来計画等について学んでいきましょう!

木の実

開会式の後は、保全エリアの巡回に出発です。
中級者プログラムのため、緑地を維持していくための保全計画や保全方法について学びながら、地域内を案内して頂きました。

自然観察

自然観察

下の写真の中央部に映っているのは、ナラ枯れにより枯れてしまった樹木です。
ナラ枯れとは、カシノナガキクイムシという小さな甲虫が媒介して、病原菌であるナラ菌を樹木へ運んでしまい、その菌が増殖することで、水を吸い上げる機能を阻害して樹木を枯死させてしまう伝染病です。

ナラ枯れ

ナラ枯れを予防するには、カシノナガキクイムシをとらえるトラップを設置すること、
ナラ枯れの被害拡大を抑えるには、被害木にビニールのシートを巻き、カシノナガキクイムシを拡散させないようにすることが有効であると、説明していただきました。

ナラ枯れ防止

保全エリアの巡回中に、希少種植物保護のための囲いを設置しました。
囲いを設置することで、人に踏まれたり、雑草と間違われて除去されたりしてしまうことを防ぐ効果があります。
今回は経験者の方が多いため、作業を開始してからあっという間に囲いが完成しました!

囲い設置

囲い設置

保全エリアの巡回後は、コナラ・クヌギの幼木の育成を促進するため、
幼木を残しながら周辺の草を刈り取る、選択的草刈を行いました。

前述した「ナラ枯れ」の被害により、八王子長房緑地保全地域ではこの数年で多くのコナラ等の樹木が枯れてしまいました。
将来にわたって雑木林を残していくためにも、次世代の幼木を育てていくことが重要であると講師から説明を受けました。

次世代の幼木

誤って幼木を刈り取らないよう、慎重に作業していきます。

草刈り

草刈り
繁茂していた箇所を、短時間でこれだけ刈りとることができました。
【Before】
草刈りビフォアー

【After】
草刈りアフター

刈り取った後の草や地域内の落枝は、熊手でかき集め、一気に集積場まで運びます。
こうした活動を通して林床をきれいにすることで、植物が芽を出しやすくなるため、定期的な林床整備はとても重要な作業になります。

地域内の掃除

地域内の掃除

最後はブルーシートを使って一気に集積場所まで運びました!

地域内の掃除

以上で、本日の活動は終了です!
ご参加してくださった皆様、本当にお疲れ様でした☺

集合写真

みなさんも普段の体験プログラムより一歩進んだ中級者プログラムで、豊かな自然環境を守る活動の意義を学んでみませんか?またのイベント参加をお待ちしています!

今回ご指導してくださった「城山手親林の会」の活動もぜひチェックしてみてください♪
詳細はこちら